スポーツマンシップとスタートアップ【ASCEND Stories 中川吾一編】
アセンドで働く人たちの成長の軌跡を辿る「ASCEND Stories」。今回は2024年5月に入社した、営業担当の中川です。
これまで様々な業界や企業フェーズで、数々のプロダクトをセールスしてききた中川。スポーツマンシップを背中で語る中川のバッググラウンドや仕事観、入社を決めた背景について、代表の日下が聞きました。
学生時代から培われた「スポーツマンシップ」
───吾一さん(中川)のバックグラウンドには、「スポーツ」ストーリーが欠かせないと思っています。はじめに、学生時代の話を教えてください。
私は2024年時点で43歳、出身は兵庫県西宮市で、高校時代まではずっと兵庫、大学から東京に出てきました。幼稚園、小中はサッカーをやっていて、ずっとキャプテンだったこともありちょいモテでした(笑)。高校は兵庫県西宮市にある報徳学院に進学し、毎年全国大会に出場するいわゆる強豪チームでラグビーをやっていました。
大学は、青山学院大学に進学しました。大学でもラグビー部に所属し、大学4年の時には副キャプテンを務めたのですが、プレーで背中を見せるゴリゴリのタイプのキャプテンと、どちらかというとバランスよく全体を見れるタイプの僕とで、話し合いを重ねつつチームを作っていくことがとても楽しかったですね。
―――なるほど。吾一さんからは、相手の話をまずは素直に受け入れながら、自分の意見を言葉を選びながらもストレートに伝える、そういう「スポーツマンシップ」の鏡のようなスタイルを強く感じています。今の吾一さんのキャラクターは、学生時代のスポーツ・キャプテンの経験も大きそうですね。
そうかもしれないです。キャプテンのタイプも色々あると思いますが、私は、自分のプレーでメンバーをぐいぐい引っ張っていけるタイプではなかったです。どちらかというと、メンバーとのコミュニケーションを中心に、自身が先頭に立ってチームをまとめたり、不確実性の中で方向を決めて前進できるようにしていくというシーンが多かったように思います。
ビジネスにおける組織でもリーダーであるためには同様の部分もあり、プレーヤーとして優秀であることもそうですが、不確実性の中で前に立ち意思決定していく、明るくチャレンジしていくことはとても重要なことだと感じます。不確実性が高いスタートアップでこそ、失敗をクドクド言うのではなく、正しく反省して前を向いていく、そういったスポーツマンシップが必要だと考えています。
―――スポーツマンシップの内の一つの要素かもしれませんが、吾一さんはいつでも自然とチームでの成果を志向しているように見えます。
後天的な話にはなりますが、‟このチームで”とか、‟この組織で”しか成り得ないものがあるという考え方がベースにあります。大学までに関わったサッカーやラグビーのチームスポーツもそうですし、ビジネスにおいてもチームという単位で考えることが多かったので、そういった経験から、チームや組織で何かを成し遂げたい、前に進みたいという価値観を持っているのだと思います。一人でできることはチームでできることに比べるとほんと限られてしまいますしね。
経験から学んだ事業立地の重要性
―――吾一さんらしさの中心にあるスポーツマンシップやキャプテンシーのの所以が聞けて、なんだか腑に落ちました。社会人としての経歴もお伺いできますか?
新卒でリクルートに入り、それ以降はHR系SaaS、スポーツ系SaaSなどのスタートアップを中心にアセンドで6社目になります。
リクルートでは、今でいうSFA的なパイプライン、フェーズ管理を当時から用いていたり、行動数がどのように受注につながるのかという営業の基礎を学ぶことができました。妻と出会えた場所でもあるので、感謝しています (笑)。ただ、当時は求人広告を担当していたのですが、商品と価格の決まった限定された商材ではなし得る価値提供に限界を感じて、無形商材やソリューション提案なるものに関わりたいと思い転職を決意しました。
2社目のHR系ベンチャーと4社目のスポーツテックのスタートアップでは、特に今の自身に繋がる経験を得られたと思っています。
HR系ベンチャーでは、事業立地が重要であることを身をもって感じましたね。この企業では、eラーニングを通じて従業員のスキルレベルや学習進捗等を可視化するサービスを提供していました。サービスを作りながら市場を創っていくという経験はとても刺激的でしたが、当時はまだアルバイトを含めた店舗スタッフに対する教育コストの面や、iPadなどのITインフラが整っていなかった面もあり、拡大していくことにはとても苦労しました。いくらサービスが良くても、事業立地により難易度が異なることを痛感した瞬間でした。
後にSalesforceに入社して、そのギャップをさらに痛感しましたね。インプリベンダーとして、Salesforceを導入する企業向けのコンサルティングやその設定・開発を行っていたのですが、Salesforceが非常に伸びていた時期だったこともあり、案件が非常に潤沢にありました。そのため、受注という観点では、ほとんど困ることがなかったのも驚きでした。これぞ企業立地のなせる技だと実感しました。どこの市場で、いつ戦うのかがビジネスの根本的な出来高を左右するといっても過言ではないと思います。
―――昨今まさに、同様のビジネスを展開している企業が上場していることを考えると面白いですね。市場が完全に出来上がってから参入しても遅いが早過ぎても伸びきれない、"WHY NOW"の二重性を実地で体験されてきたのですね。スポーツテックでの経験はいかがでしたか?
これまでスポーツへの関わりが深かったこともあり、SaaS事業の責任者という立場で入社しました。スポーツの分野はとても好きですし、スポーツ選手がより輝ける環境を作るという取り組み自体にも共感していたので、とてもやりがいを持って取り組むことができました。大学、高校の部活動という広いマーケットに対してPMFするという点については、とても難易度が高く実現はできませんでしたが。
事業の責任者としてどこまで諦めずに事業を牽引し続けるか、一方で会社全体を考えて、どこできちんと撤退ラインを引くか悩んだ時期が続き、この期間はほんとに辛かったですね。会社としてミッションに近づくために事業があるという考えの元ではありますが、諦めずに真摯に取り組みながらも市場の成熟、顧客の反応を見ながら、当初の想定とは違う形で着地させていくということも時には必要ということは、今に繋がるよい経験をさせて頂いたと思っています。
物流業界の価値最大化にコミットしていきたい
―――事業立地や市場に対して非常に洗練された議論を聞かせて頂きました。その吾一さんが、アセンドに入社を決めていただいた理由は何だったのでしょうか?
これまでの経験では物流・運送に全く接点がなく、正直アセンドと出会うまでは業界について深く考えたこともありませんでした。カジュアル面談のオファーを頂き、日下さんとお話の機会を頂いたのが物流・運送の話をちゃんと聞いた初めての機会だったと思います。
実際に話を聞いてみると、物流・運送の社会における重要性、業界の置かれている状況、そして複雑な業界構造と絡む形で存在する課題感など、自分自身が取り組む上でとても意義のある業界であると感じました。また、日下さんから感じる揺るぎない思いや業界に対する解像度の高さからアセンドという会社がとても魅力的に映りました。
採用選考時に「アセンド食堂」でメンバーにお会いした時も、皆さんの人を受け入れてくれるスタンスやホスピタリティの高さを感じ、決め手の一つになりました。自分自身チームや組織で仕事していくことを大切にしているので、入社前に色んなメンバーと話しカルチャーを知るという意味ではとても重要な機会だったと思います。
―――ありがとうございます。入社してからはいかがですか?
大きな驚きでもあり嬉しかったのは、プロダクトが顧客にフィットしているという実感を想像以上に感じることができているという点です。PMFしてるといっても、それをお客さんとの商談の場でここまで感じられることは稀だったので、アセンドに入ってセールスを行う中、お客さんの実際の反応としてそれを感じることができること、お客さんに提供したいと心から思えるサービスを提供できていることはとても前向きな驚きでした。
物流業界の2024年問題など社会的にも目を向けられ変化が求められる状況にあり、WHY NOWの立地も整いつつあります。さらにプロダクトも確立されてきて、これからスケールさせていくタイミングであると認識しています。
―――プロダクトマーケットフィットしているとセールスメンバーが言えるという状態は、素晴らしいですね。アセンドで実現したいことは見えてきましたか?
短期的には、自分自身が「深く考え速く走る」を背中で見せるということです。まずは業界・顧客を深く知るためにも徹底的にお客さんとの接点の場を大切にして、まずは業界に深く潜りたいとい思います。他の人ができることよりうまくやるのではなく、物流・運送業界において、自分が解くべき問いを見つけることに注力したいと考えています。
その上で中長期的には、会社全体としてよりスケールするための組織作りに貢献したいと考えています。半年後、1年後で社内外の状況も大きく変わると思いますが、そんな中で、自身が背中を見せつつ、メンバーの信頼を得ながらまとめていく、そんなキャプテンシーを発揮して行きたいです。
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