「意味あるプロダクトづくり」を志向する【ASCEND Stories 森部一仁編】
アセンドで働く人たちの成長の軌跡を辿る「ASCEND Stories」。今回は2024年1月に入社した、プロダクトエンジニアの森部一仁です。
複数社で物流を含む様々な領域のシステム開発を経験してきた森部。いつも彼の軸にあるのは「誰のために・何のためにシステムを開発するのか」という想い。そんな彼が何を魅力に感じてアセンドを選択したのか、代表の日下が聞きました。
顧客に真の価値を提供する開発を求めて
——はじめに今までの経歴や歩みを教えてください。
1社目は某大手物流会社の管理システム開発に携わっていました。学生時代に家具店でアルバイトをしていたときに、店舗間で商品を動かしたり、倉庫から商品を発注するみたいなオペレーションを行う機会があり、「物流って面白いな」と思いが元々ありました。物流業界の最大手だし、開発環境としても面白いかもしれないという軽い気持ちで入ってみましたが、実際そこに入ってみたら開発業務はほぼ外注でした。社員の主な業務はでき上がってきた製品をレビューしたり、リリース後に運用に載せるという部分でした。
業務を把握したいという理由で三年間はしっかり在籍しましたが、「やっぱり開発がしたいな」と思い転職しました。
2社目はエンジニア職で大手ネット通販の会社に入ったのですが、そこでも外注が多く、開発業務にはほとんど携われずじまい。唯一行えたのがシステム基盤の移行作業で、私が主導して業務を進めました。
この件を含めてプロジェクトをリードしていくという業務を複数担当し、チームリーダーとしての経験を積みました。そこから人材を育成していく、チームをモチベートしていくという分野に興味を持って、今度は人材サービスを提供している会社に転職しました。採用管理システムを作っていく部署で、それまでとは異なり開発にしっかり携わることができたのですが、もっと社会課題に向き合いドメインにディープダイブして課題を解決できるプロダクト開発に携わりたいという気持ちが強くあり、8カ月ほどで退職してしまいました。
その後、静脈物流(消費者から生産者へと流れる物流のことで、返品や回収などが対象)の管理に特化したシステムを開発するスタートアップへ転職しました。物流への思いを捨てきれずにいた中で、静脈物流というニッチな領域が面白そうだと感じて入社したのですが、それまでの人生の中で「プロダクトを作る」という感覚が一番得られたのは、この会社でした。
お客様にスモールに機能を提供して、いただいたフィードバックを全社で共有して「お客様はこう言っているけど、実はこういうところに不都合があるんじゃないか」というような課題の本質を追求する議論をして、また新しい機能を作りに行く。そのプロセスがアジャイリーにできていたし、技術も比較的新しいものを使っており、楽しく開発していました。
しかし静脈物流という物流の中でもニッチな領域ということもあり、入社して1年ほどで事業の継続が難しくなり、事業撤退の可能性があるという社内通達を受け、転職活動を始めました。
——CTOのスカウトメッセージが届くまで、アセンドのことは知っていましたか?
正直知らなかったです(笑)。ただ、メッセージを受け取った時、めちゃめちゃ長文で驚きました(笑)。企業から貰うメッセージって基本的に定型文があって、それを名前だけ変えて色々な人に流していることが多いと思うのですが、アセンドは自分の経歴をきちんと読んだ上で全部の内容を書いてくれていると分かって「すごい人達に会ってしまった」と思いました。代表やCTOが直接連絡してきたり、本人の経歴等を読んでメッセージを書いたりするという所がアセンドの採用活動の特徴だと思います。
そこからアセンドに惹かれて、カジュアル面談も受けました。「物流のことを考える」という行為自体も好きでしたが、CTOの丹羽から「PMFをして、 今後はどんどん面白くなっていくフェーズだ」という話があり、何よりわくわくしました。
物流業界全体をアセンド(前進)していけるプロダクトづくりをしたい
——具体的にはどの辺がわくわくしましたか?
まず、「プロダクトエンジニア」という思想自体が前職時代の動き方と似ていてすごく共感できました。プロダクトエンジニアとは、丹羽のnoteに詳しい記載がありますが、「フロントエンド・バックエンド・デザインといった技術領域はもちろん、時にはビジネスサイドの領域をも越境しながら、プロダクトのあるべき姿を構想し、優れた顧客体験を生み出すエンジニア」と定義されています。
「あなたが考える人、あなたは作る人」みたいな役割を分けるのではなく、「エンジニアが考えて、何が必要なのかを考えて作る」という動き方にとても共感し、開発業務に違和感なく入れたと感じています。アセンドでは、案件管理/労務管理/車両管理など機能ごとに分けて、専門性を持たせるという考え方を採用していますが、バーティカルSaaSという特性上、プロダクト全体の知識量も膨大なので、ドメインエキスパートがその領域を主導するというやり方は適切で、それが結果的に強いプロダクトに繋がっていると感じています。
——なぜアセンドを選んでいただけたのでしょうか。
まず、物流が好きだったから。そして「プロダクトエンジニア」という思想に共感したから、というところもありますが、実は一番の大きな理由は「絶対に物流業界を変えられるポテンシャルがアセンドにはある」と感じたからです。
——どんなところにその可能性を見出してもらえたのでしょうか。
コンサル案件を切り口に国や行政に対して提言やルールメイクを行えていることや、「中継輸送」といった新しい輸送形態の実証を自ら推進したりして、「業界変革」を目指した打ち手が明確に複数存在している。そしてスタートアップでリソースが十分にはない中で、既に実際にこれらを「推進フェーズ」まで持ってきている。業界変革に対する物凄く高い本気度を感じました。こういうポテンシャルを持った組織に入って、自身も開発者として、物流業界全体をアセンドしていけるプロダクトづくりをしていきたいと思ったことが一番の理由です。
「疲れた」、けど充実のオンボーディング
——エンジニアのメンバーからBizDev(事業開発)やコンサルの動きを評価して頂けるのはとてもありがたいなと思いました。入社直後の「オンボーディング」についてはいかがでしたか?
面接も受けていましたし、トライアルで業務を体験していたので、社内の雰囲気や開発プロセスにおいて特に入社前後でギャップはなかったです。
ただ、これはアセンドのとても特徴的なカルチャーですが、アセンドでは入社後1か月間はオンボーディングということで、チームの業務はもちろん、職域を超えて業界での講演会やコンサルの提案現場、銀行や投資家面談まで同行する機会があります。エンジニアとしてはすごく慣れない環境だったので、気を張った部分もかなりあって、正直に言うと「疲れた」というのが感想としては一番大きいです(笑)。この時の感情の総括は私のnoteに詳しく書いてあります。
ただその分収穫もすごく大きかったです。前職まではお客様先に訪問することはほぼ無かったのですが、オンボーディング期間中に、実際に訪問する機会があり、今までは又聞きだった、半ば非効率に感じる現場運用も「なるほど、現場毎に理由が合って、個別に最適解を見出した結果、こういう運用になってしまうんだ」という、非合理の中の合理性みたいなことを肌で感じることができました。
真に意味のあるプロダクトを開発していく上で、個別事象を筋良く抽象化し、要件を定義していくことが重要だと思うのですが、一つ具体を知っているだけで解像度が格段に上がり、どこか机上の空論的な議論も、地に足着いた議論に変わる実感があり、現場を知ることの重要性を改めて認識する機会となりました。
また、コンサル案件への同席では、物流業界全体というマクロの視点で課題と向き合っている方々と会話をすることができました。アセンドが「物流業界の価値最大化」を掲げている中で、業務を改善するプロダクトづくりに留まるのではなく、「物流業界全体の課題をどう解決していくか」を考えていく必要があり、エンジニアとしても様々な開発案件に携わる機会があるだろうと考えています。そのようなときに思考の下地となるような、課題の本質を捉えるための新しい視点を獲得できる非常に有意義な機会になりました。
——「疲れた」けれども多くの学びがあったようで嬉しく思います。一方で、森部さんといえば、アセンドのオフラインベースの密な働き方に初め不安を抱かれていた場面もあったかと思います。そのあたりはどう咀嚼していったのでしょうか。
アセンドのメンバーはホント人をよく見ていると思いますね。「疲れてそうだな」と思ったら声をかけてくれるし、体調やペースに合わせて勤務時間の調整やリモート勤務なども柔軟に調整できました。基本的にはオフィスに出社するというスタンスではあるものの、「長く健康的に働く」という理念もとても大切にしていてることが実感できました。
コロナ禍以降、リモートワークが世のスタンダードになってきている中で、前職でもリモートワークが中心だったのですが、同僚や上司への心理的安全性みたいなものがなかなか構築しづらいなと感じていました。改めて出社スタイルに戻って、やっぱり社内メンバーとの関係値構築が爆速でできるなと感じます、疲れはするんですけど(笑)
基本的な信頼感を積み上げられると、率直なフィードバックも貰えるし、何よりきちんと受け止められる。スタートアップという、事業も個人もハイスピードでの成長を求められる環境の中ではとても重要なことだと感じています。
意味のあるプロダクトづくりを志向する仲間を募集しています!
——最後に、これからアセンドに入社を検討頂く方に向けて一言お願いします!
今の会社で「何のためにこのプロダクトを作っているのか」が分からないと思った方こそアセンドに入ってほしいと思っています。私はたまたま「物流が好き」ではありますが、バックグラウンドは関係ないと思っています。
物流に興味があってもなくても後から知識を付けることができますし、アセンドのオンボーディングで沢山インプットできます。「プロダクトエンジニア」という考えかたに共感できる方は、物流業界を変えられるポテンシャルを持ったこの会社で、物流業界全体をアセンドしていけるプロダクト作りを一緒にしましょう!